波風を立てないために

波風を立てないために

納得してもらえる退職理由を

波風を立てず円満退職するためには、上司が納得するような退職理由でなければなりません。交渉が難航すると、転職先の入職日が後ろ倒しになってしまうリスクがあります。転職はどのような理由であれ、職業選択の自由によって認められており、上司が強引に引きとめることは出来ません。そのため、本来なら退職理由を必ずしも伝える必要はないのですが、今後のキャリアや人間関係などを考えると円満退職をした方がいいのは確かです。同じ業界に転職するならなおさらですね。また、転職活動時に前職の上司や同僚に評価を聞くリファレンスチェックが行われる可能性もゼロではありません。もし、トラブルを抱えたまま退職した場合、リファレンスチェックによって採用担当者に悪い印象を与える恐れもありますよ。そこで重要なのが、退職理由というわけですね。
交渉相手となる上司に納得してもらうために、退職理由として有効な2つのポイントを押さえましょう。1つ目は、「家族や健康などに関する個人的な理由」であること。2つ目は「他の場所で身につけたいスキルや実現したいキャリアがある」などのポジティブな理由であることです。このような退職理由であれば、自ずと周囲は応援してくれますし、無理に引きとめられることもないでしょう。

具体的に伝えることが大事

では、具体的な退職理由を見ていきましょう。自分や家族の健康問題、親の介護、子育て、家庭との両立、キャリアアップなど、様々な選択肢があります。重要なのは、「現職では実現出来ない」「その選択肢が現職にはない」と納得してもらうことです。そのためには、「○○の分野に携わりたい」など、具体的な理由を挙げなければなりません。キャリアに関することであれば、「○○の資格を取得したい」「○○の看護に携わりたい」などになるでしょう。例えば、小さなクリニックに勤める看護師が「救急医療に携わりたい」と考えた場合、現職ではどう頑張ってもその希望を叶えることは出来ません。そのため、上司も無理に引きとめることは出来なくなります。
個人的な事情であっても、例えば都会で働く看護師が子育てを理由に退職する場合、「子どもの教育環境を考慮し、豊かな自然に囲まれた地元に帰りたい」と具体的に伝えれば、周囲は納得します。現職では叶えられないことを他で実現したいという理由さえあれば、周囲は納得せざるを得ないわけですね。このようにきちんと伝えれば波風が立ちませんので、自分の考えをブレずに伝えるように心がけましょう。

円満退職を目指している人へ